第2話 変わり行く運命ボーナスセール2005夏 アニメNEON GENESIS EVANGELION Vol.01 第2話 変わり行く運命 親戚の家に預けられる。 そう言えば、良くある話のようですが、実際は捨てられたようなものでした。 シンジ君を連れてきたその日以来、父親は全く姿を見せなくなりました。 手紙一つ、電話一本さえも来ませんでした。 シンジ君はまだ4歳の子供です。 あの親父から離れられて清々した、なんて思いません。 毎日淋しい思いをして暮らしていました。 預けられた先の親類というのがまた、よく有るパターンとはいうものの、親類とは名ばかりの、養育費目当ての赤の他人だったのです。 それでも、優しい人達ならどんなに良かったか。 その人達は・・・・・・・、「阿龍組」という看板を掲げた本物のスジモンでした。 毎日、ろくな物も食べさせて貰えず、虐待を受けるシンジ君。 ついに耐えきれなくなり、家出をしてしまいました。 とは言ってもお金もろくに持っていない子供のこと。 暗く寂しい山の中でシクシクと泣いていました。 すると、養家の子分共が群を成して山狩りを始めました。 シンジ君が居なくなると養育費が貰えなくなるので、必死に探し始めたようです。 夜の山の中で、人相の悪い連中が、 「くおら!どこ、隠れてけつかんねん!」 「うぉら~!さっさと出てこんかい!」 などと叫びながら、木刀やら、ポン刀やら鉄パイプを振り回しながら、近づいてきます。 シンジ君、恐怖のためにチビりそうです。 もう、隠れている場所のすぐそばまで近づいています。 「う、うわああああああああああああああああああ!!!!!」 恐怖のあまり、シンジ君はめくらめっぽう走り始めました。 ふっ、と全ての感覚が消失したその瞬間。 シンジ君の体は、谷底へと真っ逆様に転落していました。 谷底で横たわるシンジ君。 もう、息をしているのかどうかさえ分かりません。 どれ程の傷を負ってしまったのか調べることさえ無意味でしょう。 彼の命は、今にも消えかけていました。 それからしばらくして、スジモン達がそこを訪れた時、シンジ君の姿はその場から消えていました。 第3話に続く ジャンル別一覧
人気のクチコミテーマ
|